チョーキングとは、外壁に白い粉が付く塗装が劣化したことを示す現象です。
チョーキング現象を放置しておくと、外壁にひびがはいったり、部屋のクロスにカビが生えるなど、家屋全体に悪影響を及ぼします。
大切な家を長く守り続ける為にも、外壁のチョーキング現象の確認の仕方や、具体的な解決策を知っておきましょう。
チョーキング(白亜化)現象とは?
チョーキング現象とは「白亜化現象」とも呼ばれ、建物の外壁に触れると、白い粉がつくことを言います。
これはチョーキングと呼ばれる、外壁塗装が劣化したことを示す現象です。
一般的には外壁などに使用する塗料は、
- 色を出す顔料(インクの原料)
- 外壁や塗料を守る合成樹脂
- 塗料の機能を調節する添加剤
の三つで構成されています。
長年外壁が日光や風雨にさらされていると、合成樹脂による塗膜が分解してしまい、顔料がむき出しになってしまいます。
建物を指でなぞって白い粉がつくだけではなく、外壁自体が色落ちしていたり、粉状のものが飛んでいたりしたら、著しく外壁塗料の劣化が進んでいる証拠です。
チョーキングの原因
チョーキング現象(白亜化現象)には、様々な原因があります。
あなたのお家に当てはまる、チョーキングの原因を見ていきましょう。
外壁塗料の劣化
チョーキングの多くは、外壁の塗料が劣化したことが原因です。
外壁は5~10年以上、紫外線・雨・風・湿気などの影響を受け続けると、外壁や塗料を守っていた塗膜が分解していき、チョーキングが発生します。
塗料の種類によって耐用年数が決まり、通常は価格の高い塗料ほど耐用年数が長くなります。
しかし、一日中日光が当たる個所や強い風に当たる個所などは、外壁塗装が劣化しやすいと言われています。
塗料の耐用年数だけではなく塗装の状態を見て、メンテンナスする時期を検討しなくてはなりません。
塗装方法に問題があった
あまり考えたくないケースですが、塗装方法に問題があると、外壁にチョーキングが発生します。
- 外壁を塗装する時にきちんと高圧洗浄しなかった
- 適切な塗料が使われていない
- 十分に下地の処理が行われていないなど(多々ある…..)
など、施工不良が原因となることもあります。
塗装方法に問題があった場合は、施工した業者に連絡をして適切な処置をしてもらわなくてはなりません。
しかし、塗装業者の施工不良だと証明するのは難しい面もありますので、信頼できて技術が確かな業者に施工を依頼することが重要です。
チョーキング現象なのか確認する方法
外壁にチョーキング現象が発生したのか確認するには、手で触ってみるのが一番簡単な方法です。
白い粉が手に付かなければチョーキングは発生していませんし、手が少し白くなる程度なら、特に問題となることもありません。
しかし、手が真っ白になるようであれば、塗膜の分解が随分と進んでいるので、メンテナンスが必要な状態となっています。
チョーキング状態 | 塗膜劣化状態 | 塗り替えの必要性 | 無料で見積もりへ |
付着物がない | ほとんどない | ×(必要ない) | 詳細 |
手が薄く白くなる | 進んでいる | ◯(検討する時期) | |
手が真っ白になる | 著しく進んでいる | ◎(早急に塗り替えが必要) |
問題がない個所は水をかけても色が変わりませんが、チョーキングが発生していれば、粉が水を吸い込んで、水滴の色が大きく変わります。
チョーキング(白い粉)が発生しやすい場所
同じ塗料を使っても、チョーキングが発生しやすい場所と、発生しにくい場所があります。
日当りの良い場所
建物の南側や西側など日照時間の長い場所は、チョーキングが発生しやすい場所となっています。
たくさんの紫外線を浴びることで、外壁塗装の劣化が進み、塗膜の分解が早まります。
反対に日当りの悪い建物の北側は、チョーキングの起こりにくい場所です。
同じ建物でも、このように大きな違いが生じます。
雨や風が当りやすい場所
雨や風の当たる場所も、チョーキングが発生しやすい場所です。
外壁に雨や風の当たり続けることで、他の個所よりも早く外壁塗装が劣化してしまいます。
壁に雨や風が当たらないようにするのは難しいですが、雨どいが壊れて雨水が壁に当たったり、水道が壊れて壁に水が掛かるようであれば、すぐに修理しなくてはなりません。
すぐには影響が出なくても、次第に外壁に白い粉が目立つようになってしまいます。
外壁のチョーキング対策!自分で補修できるの?
チョーキング現象に水洗い(高圧洗浄)は効果があるの?
外壁に白い粉で汚れるからと、高圧洗浄などで洗い流そうとする人もいますが、水洗いではチョーキングの根本的な解決策とはなりません。
チョーキングは塗膜の分解が原因なので、高圧洗浄して表面にあった粉を落としても、またチョーキングが起こってしまいます。
同じようにブラシを使って壁を洗っても問題は解決しませんし、無理して外壁を強くこすると、塗装を剥がしたり壁を傷付けてしまうことがあります。
チョーキング対策として壁を高圧洗浄で洗っても、チョーキング現象対策とはなりません・・・
チョーキングはDIYで補修できる??
壁の一部だけチョーキングが起こったので、自分で補修しようとする人もいますが、専門的な知識とスキルがないと外壁のトラブルは上手く補修できません。
まず、チョーキング現象を抑える適切な塗料を選ぶのが難しいですし、塗装作業するための設備や道具も用意する必要があります。
- 高圧洗浄
- 養生作業
- 下塗り
- 中塗り
- 上塗り
チョーキングの補修作業には、高度な技術と1週間程の作業時間が必要です。
上手く補修できないと外観が悪くなったり、建物を傷めてしまうこともありますので、プロの業者に相談して、見積もりを取るのが一番です。
【臭いものには蓋】チョーキング現象を放置すると・・・
お父さんの気持ちはわかりますが、外壁のトラブルを後回しにすると、家屋全体が悪影響になります。
カビの発生する原因となる
外壁塗装には、外観を美しく保つ以外にも、建物を雨や湿気から守る働きもしています。
そのため、チョーキング現象を放置してしまうと、壁が外部からの水分を吸収してしまい、カビやコケなどが発生する原因となります
建物にカビなどが発生すると周囲にも被害が拡大し、建物に大きなダメージを与えるので問題です。
さらに、建物にダメージを与えるだけではなく、害虫(シロアリ)や害獣(ネズミ)などを呼び寄せることになるので、室内の衛生面にも大きな影響が出てしまいます。
壁がひび割れることもある
チョーキングを放置しておくと、壁に白い粉が付くだけではなく、壁がひび割れてしまうこともあります。
これは、チョーキングが発生した個所から水分を吸収し、その後で日光が当たって乾燥するということを繰り返した結果、壁が耐えられなくなって、ひび割れが発生してしまうのです。
白い粉やカビでさえ外観を損ねるというのに、壁がひび割れてしまうと欠陥住宅のように見えてしまいますし、建物全体の傷みも加速します。
外壁にチョーキング現象(粉拭き)がおきたら・・・
外壁の塗装にも、耐用年数(約5年〜10年)があります。
チョーキング現象は、外壁塗装のメンテンナスが必要な時期が来たことを知らせるサインです。
きちんと外壁をメンテナンスをしないと、家屋がみすぼらしく見えるだけではなく、建物の寿命も短くなってしまいます。
外壁のトラブルを放置しておくと、家屋全体にダメージが広がりますので、プロの業者にメンテナンスの依頼をしなくてはなりません。
チョーキング状態をプロの業者に確認してもらった上で、深刻な状況にならない為に対応した方が、メンテナンスするのも簡単ですので、費用を抑えることもできます。
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